売れるPOPの書き方講座:お客様に教えてもらった気付き

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売れるPOPがなかなか書けないという方がいらっしゃいます。

売れるPOPを書くにはある気付きがあるといいかもしれません。

ワタシの経験ですが
それまで今の売り場にPOPは必要ないな~って思っていました。

ところが
ある時に気付きがあって

それからPOPを書くようになりました。
書き出したPOPで売上がどんどん伸びていきました。

そういう気付きがあると売れるPOPが書けるんだなと感じた経験をお伝えしたいと思います。

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売上が40%も落ちた

2011年3月東日本大震災がありました。
その時ワタシはある施設に勤務して売り場の担当をしていました。

 

大震災の影響でお客様が40%ほど減リました。
来場するお客様は当然のように購買マインドが低調でした。
売上が一気に落ち込みました。

 

震災翌年はさらに厳しい状況になりました。
2011年は2月までは普通の営業ができていましたから。
それに
東北地方から、こちらの方へ流れてくるお客様も少しいたのではないかと思います。

 

売上回復はなかなかしませんでした。

 

仕入先は売れないワタシの売り場に多くの商品を供給しようとはしなくなりました。
委託取引で商品が売れ残って廃棄すれば取引先の利益がなくなるからです。
新規商品はもちろん、今ある商品も渋々持ってくるような感じでした。

 

そんな時、ある取引先が売れなくて利益が出ないからと商品供給を断ってきました。
他の売り場には商品を持って行って、ワタシの売り場だけには持ってこない。
理由はわかります。
でも、冷たいな~と思いました。
そんなものか世の中は。

 

取引を継続してくれている仕入先もそうです。
他の売り場に新規商品を持って行ってもワタシの売り場には持ってくることはありません。
売れていない売り場に商品を供給する仕入先はありません。

 

売上を伸ばそうとする時にまず考えるのは、より売れる商品への入れ替えです。
それができなくなったんです。

 

そうこうしている時に仕入先が廃業していくところが出てきました。
仕入先も売上が厳しくて廃業せざるを得なかったんです。

 

どうやって売上を伸ばせっていうんだ。
ワタシの中にはもう手はありませんでした。

 

ワタシの売り場の廃止の検討がされ始めました。
これ以上売上は伸びないだろう。
経費を考えれば赤字状態。

 

ワタシが言い出したわけではないので気は楽でした。
「仕方ないですね、そうするしかないですね」
そう言いたかった。
肩の荷が下りるから。

 

でも、ワタシはそう言わなかった。
どんなに小さな売上でもある売り場を閉めるとお客様にとって魅力が落ちる。
一時、赤字部門がなくなり利益が増えても、次の赤字部門が出てくる。
数字や机上では他の売り場でカバーできると思っても全体売上は下がる。

 

経験上、それがわかっていたからです。
それくらいの売上改善もできないような企業が一時、外科手術をしても健康にはならない。
そう思っていたからです。

 

売り場を閉鎖することもなく、売上が回復することもなく、日々が過ぎていきました。

 

そんな中で痛切に感じたことがあります。

  • お客様は来てくれない
  • 来たお客様は買ってくれない
  • 取引先は卸してくれない

「どうしろというんだ!

口には出して言わないけれど、その言葉が毎日、頭の中を巡っていた。

そんな中でも毎日営業してました。

 

ふと転機が訪れた。

 

いつも、カウンターの中にいるジブン、いつもカウンターの向こう側にいるお客様。

何故か、ワタシがカウンターの向こうのお客様になってジブンと売り場を見てた。

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お客様が教えてくれた

お客様が教えてくれた

「アンタはお客様が来てくれないって言うけど
毎日少しでも来てるよ、アンタの目の前にいるよ」

 

「アンタは来たお客様は買ってくれないって言うけど
毎日少しだけど買ってるよ、売れてるやろ」

 

そして、こんな声も聞こえてきた。
「アンタは取引先は卸してくれないって言うけど
売れてなくても、なんとか持ってきてるよ」

 

さらにお客様が教えてくれた。

 

アンタはお客様が来てくれないって言うけど
来るか来ないかわかりもしねえ遠くのお客のことを考えてんのか
アンタの目の前にいるオレは何なんだ、お客だろ」

 

「アンタは来たお客様は買ってくれないって言うけど
アンタ、お客に何も勧めていないよな、商品の説明もしないよな
欲しければ買って行きなっていう態度だな」

 

「アンタは取引先は卸してくれないって言うけど
少なくても売り場に持ってきた商品はあるやろ
売れれば、利益になればいくらでも商品は持ってくるよ」

 

「お客様は来てくれない」
「来たお客様は買ってくれない」
「取引先は卸してくれない」

「~してくれない」と言っていたジブンが

「お客様は毎日少しでも来てくださる」
「来たお客様は少しでも買ってくださる」
「取引先に持ってきて頂いた商品がある」

「~がある、~していただいている」と気付くジブンになっていた。

 

「自分以外の人が~してくれない」じゃない「ジブンが~していない」だ。

 

ワタシは大きな勘違いをしていた事に気付いた。

 

同時に、小さな明かりが見えてきた。

「目の前にいるお客様に、今ある商品を、買っていただけるように」
ジブンがすればいいんだ。

方向は見えてきた、でも具体的にどうすれば?

2つの数字

方向は見えてきた、でも具体的にどうすれば? 悶々と考える日が続く。

そんな時、2つの数字が気になった。

「25%」、「86%」

 

「25%」は同じ施設入場者に対するある売り場の買上客数の比率。
例えば
10,000人の入場者があったとしたらある売り場の買上客数が2,500人だったということ。

もっと簡単にいえば
100人の入場者のうち25人がその売り場で買ったということ。
そして施設の入場者はほぼその売り場の入店客数と同じだったのです。

つまり
その売り場の入店客100人のうち25人が買ったということです。

 

この数字が気になって考えてみました。

 

100人のうち25人が買った。
ということは
75人がお店に入ったのに買わなかったということ。

 

では売上が10%伸びるためには28人買えば、3人買う人が増えればいい。
たった3人で10%売上が伸びる。

 

お店に入って買わなかった75人のうち、たった3人が買えば10%売上が伸びる。

そんなに難しいか?と思った。

 

「86%」は総合小売業の非計画購買率という数字です。

たまたま何かの雑誌で見ました。

総合小売業の非計画購買率が「86%」

 

ということは
86%ものお客様が計画的な買い物をしないということ。

 

別の言い方をすれば
86%ものお客様が衝動買いをしているということ。

特売だったのか
お店の提案に乗ったのか
素敵な陳列だったのか
販売員がうまい接客だったのか

それはわからないけれど
9割近いお客様は買うものをお店で決めている。

 

ワタシも何かすれば、お客様は買うんじゃない?と思った。

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POPを書き出した

「目の前にいるお客様に、今ある商品を、買っていただけるように」「25%」、「86%」が結びついた。

 

目の前にいるお客様に
今ある商品を
買っていただけるように
何かをすれば
買っていただくことができる。

 

3つの方針を作リました。

  • ストアコンセプトをはっきりしよう
  • 売れる理由・買う理由づくりをしよう
  • POPで商品の価値を伝えよう

 

ストアコンセプトをはっきりしよう

それまでも、売れるようにと作ってきた売り場です。
それで売れないですから、一から考え直すことにしました。

当店は
どのようなお客様に
どのような商品、価値を
どのようにして提供するのか
ということを決めて売り場を作り直しました。

 

売れる理由・買う理由づくりをしよう

売れるということはお客様が買うということ。
ではお客様はどういう理由で買うのか?
その買う理由を作っていこうとしました。

 

POPで商品の価値を伝えよう

商品の持っている価値をPOPで伝えていこうとしました。
お客様の知らない価値も調べてPOPで伝えていこうとしました。
お客様に喜んでいただける提案をPOPで伝えていこうとしました。
商品の売れ行きや他のお客様の感想をPOPで伝えていこうとしました。

 

こういう3つの方針を打ち出して売り場の改善を勧めました。

 

POPで資格を持っていた、少しはPOPがうまいと思っていたワタシが
この売場にPOPはいらないなと思っていた。
いや、書けないなと思っていた。

それは
ワタシの目の前のお客様が見えていなかったから
今ある商品の価値を調べもせず、ただ置いていただけだったから
取引先に持ってきていただいた商品の価値を伝えようと思っていなかったから

大きな勘違いに気付いたワタシは

目の前のお客様の問い合わせをPOPで伝えようとしました。
お客様に知らせたら喜んでもらえるだろうことをPOPで伝えようとしました。
あるお客様に喜んでもらえたことを別のお客様にPOPで伝えようとしました。
あるお客様から教えてもらったことを別のお客様にPOPで伝えようとしました。

 

POPを書くことは楽しいことになり
そのPOPにお客様は応えてくださり
売上はその後4年間伸び続けました。

 

それは
お客様に教えてもらったおかげです。

目の前にいるお客様に
今ある商品を
買っていただけるように
あなたがするんだよって

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