ポスターデザインのコツを初めての方に基本から解説
初めてポスターを作るという方向けにポスターデザインのコツを解説します。
ポスターは公に貼り出すことが多いですから緊張しますよね。
心配いりません。
プロじゃありませんから失敗を重ねながらうまくなっていくと考えて気楽に取り組みましょう。
それでも基本は押さえてしっかりしたポスターができるように解説します。
あなたの想像を超える素敵なポスターがきっと出来ます。
目次

ポスターの特徴を理解しておくとポスターデザインがうまくいく
ポスターの大きさと同じようなものにチラシがあります。
ポスターとチラシはどう違うのでしょう。
それはポスターは視覚メディア(見る広告)でチラシは言語メディア(読む広告)という違いがあります。
ポスターには次のような特徴があります。
- ポスターが用いるのは大きな紙面
- ポスターは見て一瞬で伝える広告
- ポスターのメインの要素は写真とキャッチコピー
ということです。
これらを押さえておくとポスターデザインのコツがよく分かります。
ポスターデザインの前に押さえておきたい何のためのポスター?
イベント案内、映画予告、販売促進、観光客向け、募集、啓蒙など
街を歩けばたくさんのポスターに出会うことが出来ます。
さて、あなたが今、作ろうとしているポスターは
誰に対して、何を伝えて、どうしてほしい
ポスターでしょうか?
それがハッキリしていないと見て一瞬で伝わりにくいかもしれません。
以下の例のようにポスターの目的を書き出しておいてください。
イベント案内・・町内の住民に:お祭りの日を案内して:参加して欲しい
映画予告・・・・ショッピングモール来店客に:近日公開映画の予告:見に来てほしい
販売促進・・・・スーパー来店客に:新製品の紹介をして:買っていただきたい
観光客向け・・・駅の到着客に:観光施設の魅力を知らせて:来場してほしい
募集・・・・・・受験生になる人に:塾の特徴を知らせて:応募してほしい
啓蒙・・・・・・スマホ利用者に:歩きスマホの危険を伝えて:マナーを守って欲しい
ポスターの目的を決めるとテーマ、写真のイメージ、配色、フォントの種類、文字情報がおおよそ決まります。
ポスターデザインに必要な材料を揃える
ポスターデザインに必要な材料を揃えます。
近日公開された映画「ターミネーター:ニュー・フェイト」のポスターを例にとって説明します。
大きく分けて4つあります。
- 写真やイラスト
- キャッチコピー
- 文字情報
- 図表・デザイン文字(ロゴ、アクセスマップなど)
ポスターデザインの材料についてのポイントは次のようなものです。
目的に応じて情報にモレがない
募集ポスターに連絡先がない、イベント案内に実施日、場所がないなどないようにしてください。
写真やイラストは高画質で注目・関心を引くもの
ポスターは大きな紙面を使います。
写真は拡大して使いますので画質の高い写真が必要です。
ポスターはまず写真やイラストで注目・関心を集め、キャッチコピーでも注目・関心を惹きます。
写真は注目が主ですが、キャッチコピーは関心が主になります。
文字情報はブロックにまとめておく
例の文字情報は
キャスト、キャッチコピー、タイトル、監督・制作者名、スタッフ名、公開日、サブコピー
となっています。
図表・デザイン文字(ロゴ、アクセスマップなど)は必要なものだけ
このターミネーターポスターの場合は図表・デザイン文字(ロゴなど)が殆どありません。
タイトルがロゴといえばロゴになります。
必要以上の図表・デザイン文字(ロゴ、アクセスマップなど)を用意するとポスターがゴチャゴチャします。
最低限必要な効果的なものだけ用意してください。
以上でポスターの材料が揃いました。
材料をレイアウトする
それではポスターの材料をレイアウトしていきます。
「ポスターデザインの前に押さえておきたい何のためのポスター?」を再度、確認。
あなたが今、作ろうとしているポスターは
誰に対して、何を伝えて、どうしてほしい
ポスターでしょうか?
例のポスターの場合は
映画予告・・ショッピングモール来店客に:近日公開映画の予告:見に来てほしい
ということになります。
レイアウトの順序は
レイアウトの順序は
- 注目されるための写真の配置
- 関心を持ってもらうキャッチコピーの配置
- 視線を誘導する図表・デザイン文字(ロゴなど)の配置
- キャッチコピーの補強、行動を起こす時に必要な文字情報の配置
という順序になります。
レイアウトのポイントは
枠線に収める
枠線に合わせて文字情報や図表・デザイン文字(ロゴなど)を収めます。
スッキリ感が出て情報が伝わりやすくなります。
枠線内に収めることで余白を取り見やすくなります。
文字情報は枠線やブロック内でも左寄せ、右寄せ、中央寄せに揃えます。
例では文字情報のブロックもブロック内の文字も右寄せになってスッキリしています。
軸を意識する
軸を意識して配置します。
例の場合はキャストが左から3分の1のところで軸になっています。(例では緑の線)
写真の軸、キャッチコピーの軸、イベントタイトルの軸などが重ならないようにして
メインの軸は1本にしておきます。
軸ができていると見やすく安定感のあるポスターになります。
軸を意識すると使う写真とキャッチコピーの位置関係がとても大事になって来ます。
なのでポスター用の写真撮りをする場合はその時点からポスターの目的を決めておきます。
そしてテーマ、写真のイメージ、配色、フォントの種類、文字情報のおおよそも決めておく必要があります。
ポスターデザインのポイント
ポスターの特徴を踏まえてポスターデザインのポイントを説明します。
ポスターの特徴は次のようなことでした。
- ポスターが用いるのは大きな紙面
- ポスターは見て一瞬で伝える広告
- ポスターのメインの要素は写真とキャッチコピー
それを踏まえてポスターデザインのポイントを説明します。
遠くから見て注目を集める写真、キャラクター、イラストを使う

bst
写真は高画質のものを使い、大胆とも言える刺激で注目を集めます
キャラクターやイラストの力で注目を集めることもあります。
ドラえもんやネコなどのイラストを使うと注目を集めます。
(著作権に注意が必要ですよ)
全体の配色がイメージを作ります
例のターミネーターポスターでは全体のメインカラーがブラウンです。
時代を行き来する設定がノスタルジックな感じのブラウンで表されています。
そして主人公の着る衣装は黒でタイトル、キャッチコピーと合わせてサブカラーになっています。
差し色(アクセントカラー)として赤色が公開日となっています。
文字はメリハリを強めます
例のターミネーターポスターでは文字のメリハリは弱いです。
一番強調したい文字と一番弱い文字の倍率を高くすると遠くから見ても注目を集めます。
左の祭りのポスターなどは「珠洲祭り」の文字とアクセス情報の文字では大きな倍率になります。
メリハリは字の大きさ、太さ、色相、明度、彩度でつけます。
祭りのポスターが良い例です。
書体(フォント)の違いで注目させる
書体は大きく分けて3種類あります。
- ゴシック体・・・力強く、男性的
- 明朝体・・・・・上品で、女性的
- 行書体など・・・和風
というイメージがあります。
全体がゴシック体のところに行書体のタイトルなどを持っていくと注目を集めます。
祭りのポスターが参考になります。
文字列で視線をコントロールする
文字列のタテは右上⇒右下⇒左上⇒左下を繰り返すN字型で視線が移動します。
文字列のヨコは左上⇒右上⇒左下⇒右下を繰り返すZ字型で視線が移動します。
読んで欲しい順に視線をコントロールするのがポイントです。
また全体がヨコ文字の中でキャッチコピーだけタテ文字にすると目立ち真っ先に読んでもらえます。
文字サイズはポスターとの距離で決める
ポスターの紙面から1m程離れて48pt程度の大きさの文章を読む事ができます。
文字サイズの基本は
- タイトル・・・70~90pt
- 見出し・・・・60~70pt
- 本文・・・・・32~40pt
となっています。
紙面との距離で読んでもらいたい場所で読める字の大きさにします。
祭りのポスターでは
「珠洲祭り」は5m先でも読めて注目を集めます。
興味を持って近づいて読むアクセス情報は1m以内で読めます。
文字のサイズはデザイン文字は別として3~4種類くらいに収めたほうがスッキリします。
キャッチコピーで関心を呼ぶ
キャッチコピーが写真についで大切なことは先に述べました。
写真で注目を集め
キャッチコピーで関心を持ってもらい
徐々にポスターに近づいてもらい
行動を起こすための情報にたどり着いていただく
のが理想です。
キャッチコピーについては今回デザインに絞って解説しています。
関心を呼ぶためのキャッチコピーは別の機会に解説したいと思います。
キャッチコピーづくりについての関連記事はこちらをどうぞ。
「売れるキャッチコピーの作り方のコツには2つの方法があります」
「POP(ポップ)のキャッチコピーの作り方[超初心者向け]」
まとめ
ポスターの特徴を理解しておくとポスターデザインがうまくいく
ポスターの特徴は
- ポスターが用いるのは大きな紙面
- ポスターは見て一瞬で伝える広告
- ポスターのメインの要素は写真とキャッチコピー
ポスターデザインの前に押さえておきたい何のためのポスター?
ポスターの目的を決めると効果的なポスターが作れます。
テーマ、写真のイメージ、配色、フォントの種類、文字情報がおおよそ決まります。
ポスターデザインに必要な材料を揃える
ポスターデザインに必要な材料は
- 写真やイラスト
- キャッチコピー
- 文字情報
- 図表・デザイン文字(ロゴ、アクセスマップなど)
ポスターデザインの材料についてのポイント
- 目的に応じて情報にモレのない
- 写真やイラストは高画質で注目・関心を引くもの
- 文字情報はブロックにまとめておく
- 図表・デザイン文字(ロゴ、アクセスマップなど)は必要なものだけ
材料をレイアウトする
再度ポスターの目的(誰に対して、何を伝えて、どうしてほしい)を確認する。
レイアウトの順序
- 注目されるための写真の配置
- 関心を持ってもらうキャッチコピーの配置
- 視線を誘導する図表・デザイン文字(ロゴなど)の配置
- キャッチコピーの補強、行動を起こす時に必要な文字情報の配置
レイアウトのポイント
- 枠線に収める
- 軸を意識する
ポスターデザインのポイント
- 遠くから見て注目を集める写真、キャラクター、イラストを使う
- 全体の配色がイメージを作ります
- 文字はメリハリを強めます
- 書体(フォント)の違いで注目させる
- 文字列で視線をコントロールする
- 文字サイズはポスターとの距離において決める
- キャッチコピーで関心を呼ぶ