「今あるものを活かす」試行錯誤から学んだ個人商店の生き残り策

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業績が厳しい個人商店のお話をお聞きすると、以前のワタシの経験を思い出します。

「お客様が来ないから売れない」
「売れる商品がないから売れない」
「一生懸命やっているけど売れない」

第三者からしたら「何を言っているんだ」って思うでしょ。
でも
業績の厳しさにあえいでいるときは必死なんです。

 

業績悪化からワタシは回復することができました。

それも驚くほどに。

それは
「今あるものを活かす」
ことができたからだと思っています。

ワタシの経験が個人商店の業績回復に少しでも役立てたらいいなと思います 。

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売上激減から越えた一線

東日本大震災で売上が40%ダウンしました。

 

ワタシの担当したお店だけでなく
日本全国で多くの業種、お店の売上が
ダウンしたと思います。

 

売上ダウンは2年続きました。

 

その後もまだ多くのお店の売上が低迷している中
ワタシの担当するお店は4年間売上を伸ばし続けることができました。

売上激減はワタシのせいではない

「売上激減はワタシのせいではない」

そう思いました。

 

多くのお店がそう思ったんじゃないかと思います。

 

「お客様が来ないので売れない」
東日本大震災でお客様が減ったのですから。

 

「売れる商品を仕入れることができないので売上を伸ばせない」
したたかな取引先は商品を引き上げました。
取引を継続していただいた取引先もリスクを負ってまで新商品の紹介はしませんでした。

 

「一生懸命やっているけど売れない」
これまでだって一生懸命やってきた。
何とかしたいと思ってもどうにもならない。

 

それらは私の率直な気持ちでした。

 

売上激減で苦しんでいるお店の言うことは納得できます。
ワタシもそうだったから。

 

担当のお店を閉める検討がされました。

しょうがないという言葉

「お客様が来なけりゃ売れないですよ しょうがないでしょ」

「代わりの商品を仕入れられないんだから売上を伸ばせない しょうがないでしょ」

「前年まで30%伸ばすくらい一生懸命やっても売れないから しょうがないでしょ」

 

売上が落ちているじゃないかと批判されたわけではない。
誰かから売上を何とかしろと言われたわけでもない。

 

だけど
自分で自分に言い訳をしてました。
しょうがないと動かないワタシ、どうしようもないと動けないワタシがいました。

お店を閉める検討がされました。

 

楽になることはわかっていても、ワタシはお店を閉めることには反対でした。
それまでも売れずに閉店するお店が少しずつ増えていました。
少しずつ施設全体の魅力が失われていく。

ワタシの担当のお店を閉めることで、さらに施設全体の魅力が失われていく。

しょうがないというワタシ と なんとかしたいというワタシ。

一線を越えた視点で動きだす

ワタシの担当のお店は売上激減から回復することができました。
4年間、毎年20%~30%売上を伸ばし続けることができました。

 

どうして伸ばせたか
「一線を越えたから」
と思っています。

 

それは
売る人から買う人への一線を越えた視点の変化

その一線を越えたおかげで私は動き出せました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ある時レジカウンターの中で
ぼ~っとカウンターの前にある商品を見ているワタシがいました。

その時もお客様が少なくて

お客様が少ないから売れないなぁ
新しい商品を仕入れることもできないから売上を伸ばせないなぁ
ここまで一生懸命やってるのになぜ売れないんだろうなぁ
って思ってました。

 

ふとレジカウンターの向こう側にワタシが行ってしまったんです。
レジカウンターの向こう側のお客様の視点で
レジカウンターの中のワタシを見ることができたんです。

 

そうしたら
しょうがないと言い訳しているワタシ
しょうがないと言って動き出さないワタシを
批判的に見ることができました。

 

お前はお客が来ないって言うけど、それでも毎日少しは来てるよな
今、お前の目の前にいる俺はお客じゃないのか
目の前のお客が一体何がほしいのか、何が嬉しいことなのか
全く考えずに来てもいない足らないお客のことを考えるのは
おかしいんじゃないのか?

 

お前は新しい商品が仕入れられないから売上が伸びないって言うけど
それでも売り場には商品があるよな
その商品がどういう商品か知っているのか
どの商品がおすすめできるか試食したりしてるか
お前はお客にどういう商品か説明したり
勧めたり全くしてないよな!

 

お前は一生懸命やってるって言うけど、本当に売ってるつもりか
ただ商品に値段をつけて置いてるだけじゃないのか
その商品のいいところを調べてるか、お客に伝えているか
それで売れるように一生懸命やってるって言えるか

 

それから、またふっと
レジカウンターの前にいるお客視点のワタシが
レジカウンターの中にいるワタシに戻りました。

ワタシは何もやってない
売れないのはワタシが何にもやってないからじゃないのか

売る側視点からお客様視点に、一線を越えて思ったことです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

じゃあどうする?

 

真っ暗な中でほんの少し明かりが見えただけで
どっちの方向へ進めばいいかはわからなかった。

 

なんとかできるんじゃないかと思いつつも
どうしたらいいかわからなかった。

 

しばらく過ぎて、二つの数字が頭に浮かんだ。

非計画購買率86%
大型スーパーでの日常的な買い物では非計画購買(衝動買い)の品目数の割合は86%といわれています。
お客様は殆どの商品を買うか買わないかお店の中で決めるんだ。
何にもしてないワタシが何かをすればお客様は買おうと思ってくれるかもしれない。

購買率25%
施設の中で殆どのお客様が入店する最大のお店でお客様の25%がそのお店で買っている。
そのお店に入ったお客様の100人に25人しか買わない。
それって買わない75人のうち3人が買えば売上は10%以上伸びるっていうことだよね。
それならお店に入ったお客様に何かすれば3人位買おうと思ってくれるかもしれない。

 

売れないのはしょうがないと動かなかったワタシが
売る側からお客様視点へと一線を越えた時
何にもしていない自分と何とかしたいと思う自分が見えて
何かをすればお客様は買ってくれるかもしれないと思い動き出した。

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商品を活かす

今ある商品を活かす

売り場にはボリューム感はなかったけれど確かに商品がありました。

それらの商品のことを私は何も知らずに、ただ値段をつけて置いているだけでした。

 

それらの商品が
どのような商品なのか
どのような価値を持っているのか
どのような製法で作られているのか
どのような原料を使っているのか
どのような使い方があるのか
ワタシは調べだしました。

 

調べてみると驚くことばかりでした。

今ある商品に価値がある

今ある商品がどういう商品か調べてみるとすごい価値を持っていることがわかりました。

 

今ある商品にこれだけの価値がある。
それを見つけていないのは他ならぬしょうがないと言って動き出さないワタシでした。
そのワタシは売れるかどうかも分からないのに取引先に新商品を求めていました。

 

何にもしないで売れないのはしょうがないと言い訳していた自分が恥ずかしくなりました。

 

今ある商品を調べていくとお客様が買いたくなる情報がたくさん出てきました。
売れていないんじゃなくて、ワタシが売っていなかったんです。

 

「いしる(いしり)」という商品を例にとってみます。

「いしる(いしり)」というのは魚醤、魚介類を原料としたお醤油です。
いしりはイカを原料としています。
石川県の能登地方の特産品です。

 

調べてみると今ある商品にこれだけの価値がある。
それらを伝えるとお客様の買いたい気持ちがどんどん膨らんでいくのがわかります。
売れ行きが全く変わってきます。

 

石川県の能登地方の伝統食品「いしり」500ml540円
⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓ 
三年熟成して作ります
石川県の能登地方の伝統食品「いしり」500ml540円
⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓ 
三年熟成して作ります  石川県のふるさと食品に認定されています
石川県の能登地方の伝統食品「いしり」500ml540円
⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓
三年熟成して作ります  石川県のふるさと食品に認定されています
石川県の能登地方の伝統食品「いしり」500ml540円
日本三大魚醬で最も生産量が多い
⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓ 
三年熟成して作ります  石川県のふるさと食品に認定されています
石川県の能登地方の伝統食品「いしり」500ml540円
日本三大魚醬で最も生産量が多い
江戸時代から続く伝統的製法で雪の降る寒い時期に仕込みます
⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓ 
三年熟成して作ります  石川県のふるさと食品に認定されています
石川県の能登地方の伝統食品「いしり」500ml540円
日本三大魚醬で最も生産量が多い
江戸時代から続く伝統的製法で雪の降る寒い時期に仕込みます
井尻は能登でとれた新鮮なイカを原料としています
⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓ 
三年熟成して作ります  石川県のふるさと食品に認定されています
石川県の能登地方の伝統食品「いしり」500ml540円
日本三大魚醬で最も生産量が多い
江戸時代から続く伝統的製法で雪の降る寒い時期に仕込みます
井尻は能登でとれた新鮮なイカを原料としています
日本海の新鮮な魚を漬けて一夜干しにしたいしり漬けは絶品の味
⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓ 
三年熟成して作ります  石川県のふるさと食品に認定されています
石川県の能登地方の伝統食品「いしり」500ml540円
日本三大魚醬で最も生産量が多い
江戸時代から続く伝統的製法で雪の降る寒い時期に仕込みます
井尻は能登でとれた新鮮なイカを原料としています
日本海の新鮮な魚を漬けて一夜干しにしたいしり漬けは絶品
能登では貝焼やいしり鍋はいしりでなければならないというくらい美味しい
⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓  ⇓ 
三年熟成して作ります  石川県のふるさと食品に認定されています
石川県の能登地方の伝統食品「いしり」500ml540円
日本三大魚醬で最も生産量が多い
江戸時代から続く伝統的製法で雪の降る寒い時期に仕込みます
井尻は能登でとれた新鮮なイカを原料としています
日本海の新鮮な魚を漬けて一夜干しにしたいしり漬けは絶品
能登では貝焼やいしり鍋はいしりでなければならないというくらい美味しい
使い慣れない方はカレーや、焼飯、おでん、お鍋に少し使うと美味しい

これをPOPにすると下のようになります。

売れていないんじゃなくて、ワタシが売っていなかったんです。

買いたくなる理由を創る

今ある商品を調べてみても驚くような価値を持つ商品がたくさんありました。
それをお客様に伝えるだけで商品が売れました。

 

中にはこれだけの価値ではお客様は買いたいと思わなかなという商品もありました。

 

それだけの理由でワタシはその商品を諦めることはしませんでした。
なぜなら新しい商品が入ってこないから。

 

今ある商品を活かすしかない、売れるようにするしかない、そう考えるしかなかった。

 

そうすると色々なアイデアが出てきました。

1個400円の一輪挿しを売っていました。
種類は10種類ぐらいあったでしょうか。
3個で1000円という売り方をしていましたがそれほど早く売れていない商品でした。
その一輪挿しを3個を買われた方にフェルトの敷物をつけました。
フェルトっていうのは高くないので5㎝角ぐらいだと5円か10円ぐらいのものです。
そのフェルトを付けると一輪挿しに存在感が出てお客様が嬉しいだろうなと思いました。

そうすると売れ行きが良くなりました。

 

お客様視点に一線を越えると売れない理由がわかるような感じがします。
そして買いたくなる理由を創ることができるような気がします。
どうしたら買いたくなるかその気持ちが分かる気がするんです。

人を活かす

お客様視点になったワタシが 売る側視点のワタシに言った。

 

目の前にいるお客様を無視して
来るか来ないかもわからないお客様を求めている。

今ある商品をどういう商品であるか調べもせず
売れるか売れないかも分からない仕入れられない商品を求めている。

売上激減の前、売上は30%伸びていました。
一生懸命売っていたという数字だと思ったけれど
そうではなかった。

 

ワタシは何にもしていない。
じゃあワタシはどうすればいいのかって思い始めた。

人を活かす見方

今いる人で頑張るしかないと思った。

 

担当していたお店の従業員はワタシともう一人だけだったのでまず私が変わろうと思った。
私のできることを精一杯やろうと思った。

 

ワタシもそうでしたけど人って
しょうがないと思ったり
自分のせいじゃないと思ったり
できないと思っていたら
何も動き出しません。

 

何とかしたい、何とかできるかもしれないと思ったら同じ人が変わる。
動かない人、動けない人から動き出す人に変わる。

 

何もしようとしなかった人が自分の能力を最大限発揮しようとする。
同じ人がおそらく倍ぐらい違う力を発揮するんじゃないかなって思う。
モチベーションの低い時と高い時、その人の出す力は倍ぐらい違うと思う。

 

そういう時は人って素晴らしいなって思う。

 

そういうのは何度も経験してきた。

食品スーパーにいた時、
みんなでクリスマスケーキやみかんの箱売りをそれぞれの知人から受注をしていた。
前年までなかなか売れないって言ってた人が部門の担当者になって責任感を感じだした。
たったそれだけのことで、翌年は一番売る人に変わった。

人ってすごい力を秘めてるんだなあと思った。

この人の価値はなんだっけ?

担当していたお店にはワタシともう一人しかいなかった。
まずワタシからやろうって思った時、私に何ができるだろうかと考えた。

 

私のできる精一杯の事って何?
それはPOPでした。

 

それまでもワタシはたくさんPOPを書いてきました。
振り返って思うとPOPを書いていた時はなぜかスランプから抜け出せた思いがあった。
POPを書くと道が開けるみたいな思いがあった。

 

じゃあ POP を書こう!

 

調べた商品の価値を
POPでお客様に伝えよう!お客様にお勧めしよう!使い方を提案しよう!
そう思った。

 

ワタシという人を活かせるのはPOPを書く力、POPで価値を伝える力
それがワタシを生かす方法でした。

 

人を活かすと楽しくなる

その人しかいなくて、その人がやるしかない状況で、その人がやりたいと思って取り組んだらすごい力を出す。

その時は
ワタシという人間が輝くのはPOPだなあと思った。

人が活きると人は輝くみたいです。

思いを活かす

業績悪化から売上が毎年20%~30%ずつ回復した。
2年~3年経った頃、もうこれ以上伸びないだろうなって思い始めた。

 

自分の考える精一杯のことはやってたけれど、それ以上のアイデアもなかった。

だから
これ以上伸びないだろうな~と思った。

ところが
まだそれからも伸びた。

今ある売上に感謝

売る側からお客様視点への一線を越えて
どうしたら売れるかっていうことが分かるようになった。

 

今ある商品の価値を調べるようになった。

今いる人の力を最大限発揮すればうまくいくってわかった。

それで精一杯やってたけれど、もう伸びないだろうな~って思った。

 

まあ伸びなくてもいいかなあと思った。
ただただ今日買ってくれるお客様にありがたいと思った。

売れてくれる商品にありがたいと思った。
頑張っている自分とスタッフさんにありがたいなぁと思ってた。

 

今ある状態がとにかくありがたいなぁと思うだけだった。

これ以上伸ばせるというアイデアも自信もなかった。

どうすればいいのかなと思ってた。

思いはなんだったけ?

売上を伸ばす方法もわからなかったしアイデアもなかった。

売上はこれ以上なかなか伸びないんだろうなあと思った。

売る側からお客様視点に変わった時、何のために売らなきゃいけないのかなと思った。

その時に思ってたのは何だったっけ?

 

今日来ていただいたお客様に喜んでほしい、喜んで帰ってほしい、買って良かったと思って欲しい。
それだけしかなかった。

 

それしかもう自分を動かすものがなかった。

そしてやったのは掃除、5Sでした。

 

それだけはできるし何とかしたいな~と思っていて力を入れてました。

 

だけど
そうするとまた売上が伸びて行ったんです。
不思議なんだけど。

思いが定まるとうまくいく

今日は頑張ろうと思った時、まずやったのは5 S でした。
そうするとその日は売れたんです。
ホントに不思議なんだけど、また売上が伸びるんです。

 

だから
今日来ていただいたお客様に喜んでほしい、喜んで帰ってほしい、買って良かったと思って欲しい。
その気持ちさえ持っていれば何とかなりそうな気がする。

 

いろんなことを工夫して、いろんなことを調べて、いろんなことを試してみる。
そうすることは大事なんだけど

 

思いは何だったっけて思うと
まずはそれを大事にしておきたいと思う。

 

売れないのはしょうがないなぁっていう自分
売れないのは私のせいじゃないでしょうっていう自分
自分に言い訳する自分
動き出そうとしない自分
その自分には思いがなかったように思う。

 

売る側からお客様視点に一線を越えた時
思いは何だったっけと気づいたんだと思う。

 

それを忘れちゃうと何もかもうまくいかないような気がする。

お客様に喜んで欲しいって思っていれば何をしてても上手く行くような気がする。
そう思いが定まるとうまくいくような気がする

 

まとめ:
「今あるものを活かす」試行錯誤から学んだ個人商店の生き残り策

❏売る人から買う人への一線を越える

❏目の前のお客様に対するとお客様が教えてくれる

❏今ある商品を活かす、今ある商品に価値がある

❏何とかしたい、何とかできるかもしれないと思ったら同じ人が変わる

❏モチベーションの低い時と高い時、その人の出す力は倍ぐらい違う

❏その人の得意なことは上手だし、やってて楽しいし、頑張れるからうまく行く

❏お客様に喜んで欲しいって思っていれば何をしてても上手く行く

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